平成16年度 第2回 長期修繕計画勉強会
平成16年4月4日 10:00〜12:30
ひょうごボランタリープラザ セミナー室
特定非営利活動法人マンション長期修繕計画研究所
神戸市灘区赤坂通6-3-7
kenkyu@npo-jp.net http://www.kenkyu.npo-jp.net
大規模修繕工事の企画
【はじめに】
大規模修繕工事には、建築基準法で規定される工事の概念がありますが、マンション管理組合において一般に大規模修繕工事とされる工事は、外壁や防水の修繕を中心にした建築関係の計画修繕工事(一般に10〜12年周期で行われる)を指します。
ここでは、大規模修繕工事=建築関係の計画修繕工事の企画について、まず述べることにします。設備関係の修繕・改良工事の企画については、大規模修繕工事といくらかの相違点がありますので、後ほど相違点を中心に触れることにします。
【キーワード:住民参加】
「住民参加」という言葉は、「まちづくり」でよく使われる言葉です。行政主導のトップダウン型から、住民本位のボトムアップ型のまちづくりへの転換です。
管理組合活動への無関心・・・よく耳にする課題です。この課題に対応してゆくキーワードが「住民参加」です。
大規模修繕工事の企画の流れには、下記の7つのポイントがあります。
@ 管理組合内の意思決定体制の検討
A 計画〜施工までのスケジュール構成
B 修繕項目の洗い出し
C 修繕設計と資金計画
D 工事業者選定
E 上記プロセスにおける広報活動のあり方
F 総会議決
各ポイントにおいて、「住民参加」を念頭において、内容構成を進めてゆきます。
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管理組合内の意思決定体制の検討
管理組合の最終意思決定は、総会で行います。総会の議案は、執行機関である理事会で作成します。理事会への工事企画の答申は、修繕委員会で行います。従って、意思決定の階層のボトムである修繕委員会が、住民参加の起点になります。
【大規模修繕工事の企画のために編成する修繕委員会の要点】
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女性の積極参加を歓迎する
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建築等の専門家に偏らない。
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幅広い年代から、なるべく多くの参加を促す。
女性の参加は、欠かせません。一般に男性よりもマンションでの生活時間が多く、マンションの不具合情報も豊富にお持ちでしょう。そうした不具合情報を洗い出してゆくことが、大規模修繕工事の企画には、とても大切なのです。
建築等の専門家に偏らないことも大切です。大規模修繕工事は、非常に多様な工種の集合体です。建築関係だからということで、期待しすぎると期待される方も負担になります。期待に応えようと、自分の知っている範囲の知識を中心に関われば、本来進めるべき工事の優先順位・仕様構成等が崩れてしまいます。
(この問題は、工事コンサルタントが特定の専門分野を持つときも同様です)
皆の資産を維持して行くのですから、専門知識は尊重しつつも、共通の課題認識から進めた方が望ましいのです。
幅広い年代からの参加も大切です。マンションによっては、居住されている年代層に偏りがあることは多いですが、なるべく幅広い年代層の方が参加されるよう、呼びかけましょう。
比較的規模の小さい(30戸以下程度)小規模マンションであれば、修繕委員会をわざわざ編成せずとも、検討課題ごとに全員に呼びかけて協議するやり方も有効です。このやり方は、自然の形で上記の要点を満たします。該当する方は、是非試みてみてください。
修繕委員会は、理事会の諮問機関という形になります。設置に当たっては、総会での委員会設置の承認を得ておくと良いでしょう。合わせて、工事完了までの間の任期設定もしておくと望ましいです。
修繕委員会の運営に当たっては、理事会メンバーからも委員会へ参画し、広報活動など連携しながら進めるのが望ましいです。
【理事会の要点】
理事会は、1年任期の輪番制での運営が、まだまだ多数派を占めると思います。それに対して、大規模修繕工事の計画〜実施には、一般的に1年以上の検討・業者選定・施工期間を必要としますので、理事会は2期にまたがるケースが多いです。
そこで、各期の理事会メンバー(主要なメンバーだけでも良い)は、修繕委員会に当初から参画し、工事企画実施内容をスタート時点から共有しておくような姿勢が望まれます。こうすることで、通常の引継ぎでは伝えきれない内容の共有化が可能になります。
理事会=決定機関 修繕委員会=諮問機関という位置づけの中で、理事会の上位性に固執しない意識形成も必要です。(こんなところからケンカの種が生まれたりします)
【総会の要点】
総会には、通常総会と臨時総会がありますが、年度予算との整合性を取るには、通常総会での最終議決が、望ましいです。ただ、工事予定時期と通常総会との時期のタイミングもありますので、通常総会で予算引き当てを含む概要決定を行い、臨時総会で最終につめる方式もあります。
総会は議決の機会ですので、説明と意見交換の機会であれば、工事計画説明会などの名目で、広く呼びかけることも必要です。
大規模修繕工事の議決要件は、たとえば立体駐車場の新設など共用部の重大な変更を伴わない限り、普通決議(議決権&区分所有者数の過半数)で足ります。ただし、資金借入を伴う場合は、民間金融機関(知る限り1社です)では、特別決議を要求されますので、注意が必要です。
A
計画〜施工までのスケジュール構成
【全体期間】
はじめに、計画から施工までの全体期間を設定します。
まず、施工時期をいつにするかを決めます。1棟、50〜100戸程度であれば、足場架設期間は3ヶ月前後でしょう。期間設定のポイントとしては、
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長期休暇の回避:年末年始、お盆、ゴールデンウィーク・・・休暇中に工事が止まれば、防犯・安全管理の空白期間が出ます。ゴールデンウィークにかかってしまう場合は、休日施工をいくつか入れるなどして、空白期間を減らす工夫も必要です。(各戸のドア塗装など、休日対応工事もありますので)
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梅雨の回避:雨が降ると、塗装・防水工事はできないので、工事が停滞します。大規模修繕工事中は、洗濯物を干すのにも制約が出ますので、なるべく避けたほうが良いです。外構工事など、足場の影響のない工事については、多少残っても問題はないと思います。
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真夏の回避:工事期間中は、エアコンの使用が制限されます。エアコンの設置方法によっては期間中の撤去が必要ですし、撤去しなくて良い場合でも、バルコニー防水施工期間は使用できなかったりします。梅雨入り〜盆明けまでは、初めから工事期間対象外として検討するのが良いでしょう。
工事時期が決まれば、検討をすでに開始していますので、全体期間がおのずと決まります。
【意思決定の機会の確認】
たとえば、秋の工事(盆明け着工)で、一般的な3月決算・5月総会ならば、通常総会での工事議決が良いでしょう。その上で施工業者との間で、更なる合理化や未検討項目の調整を行うことも重要ですし、バルコニーの荷物片付けなどの整理を行うことも必要です。工事契約、工事説明会などの実施も必要ですので、総会議決から着工までは、2ヶ月程度はとっておくのが望ましいと思います。
タイミングがうまく合わないときや、短期間で組み立ててゆかねばならないときは、臨時総会で対応します。通常2週間前の議案書発信が必要です。
【プロセスの配置】
期間中の検討プロセスの配置を行います。項目は、以下のとおりです。
作成事例を添付します。
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アンケート〜建物調査〜修繕設計
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工事基本計画(仕様・費用)
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業者選定プロセス
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着工準備、住民説明、総会
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工事期間中の対応、精算、中間・竣工検査
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長期修繕計画の作成と補正
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修繕項目の洗い出し
【アンケート】
アンケート〜建物調査の過程では、修繕項目の洗い出しを行います。
アンケートでは、不具合事項の記述を求めます。記述方式で提出を求める主目的は、一般に大規模修繕工事で計画実施される項目以外に、どのような不具合点が隠れているかを洗い出すことです。このアンケートの提出率は、管理組合活動に対する関心度合いに比例するようです。経験的には、30%前後の提出率が多いです。
アンケートの副次的な目的は、住民参加意識への働きかけです。「あなたの意見に対応しますよ」という呼びかけでもあります。修繕課題以外にも、さまざまな管理上の課題が提出されてきます。こうした課題の検討も、管理組合活動への住民参加を促す良いきっかけとなるでしょう。
【建物調査】
建物調査は、ひび割れ、仕上げ劣化等の基本調査項目の目視調査、中性化・付着力などの試験が、一般的なマニュアル実施項目です。
ここでは、アンケート不具合項目の検証を併せて行います。アンケートで多様な課題が明らかになっているほど、実施に向けての修繕設計の妥当性が向上します。
一般的なマニュアル実施項目に対応する施工仕様もまた、かなり標準化されていますが、不具合対応の実施設計は、現場毎に千差万別です。逆にこの不具合対応が、塗装仕様など標準化の不適合性を指摘するケースもあります。
C
修繕設計と資金計画
【修繕設計】
足場・外壁・防水などの面積は、建物の増築等を行わない限り、変わることはありません。従って、精度の高い積算が必要です。
大規模修繕工事では、常に潤沢な資金予算がある訳ではありません。特に2度目の大規模修繕の時期は、給水管の不具合対応の時期と重なることが多く、ぎりぎりの資金運用(借入含む)を強いられがちになります。
そこで、できるだけ、追加工事(項目としての追加、例えば物干金物取替等)が発生しないような修繕項目洗い出しを行うとともに、漏れのない積算が必要です。ひさし等の防水やシール、外構部のフェンスなど、漏れがちな項目もあります。こうした漏れと積算精度に注意した上で、数量の増減はしない条件での工事発注が望まれます。(発注前の最終の数量協議は必要)
増減精算での対応が必要な工事項目は、タイル補修・貼替工事です。
タイルの浮き・張替の必要性は、足場架設による打診調査でしか把握できません。(非破壊調査では、概要をつかむに過ぎません)そこで、事前調査として、足場架設(ゴンドラ含む)による打診調査と図面作成を検討されるケースもありますが、この事前調査費用は、そのマンションにおける調査診断・工事監理費用全額に相当するほどの高額になったりします。そうして高額な費用をかけて事前調査しても、施工時の実数と誤差が出れば、精算の要求が出たりします。
現実的な選択肢は、手の届く範囲でタイル打診およびタイル割れ等の目視調査を行い、全体の浮き・割れの量を類推して増減精算項目として提示し、単価見積を要求する方法でしょう。
タイル貼工法にもいろいろあり、コンクリートとタイルの間に下地モルタルが存在する場合は、モルタル浮きに対する注入工法が中心になりますが、近年増えている直貼工法では、注入するモルタル層がなく、貼替が必要になります。
タイル工法は、建築図面に記載されていますので、不明な場合は一度確認されておくと良いと思います。
【資金計画】
資金計画の視点は、2つあります。
ひとつは、今回の大規模修繕工事に必要な資金の視点です。
もうひとつは、今後20〜30年を見据えた長期修繕計画の視点です。
大規模修繕工事に必要な資金の留意点を下記に列記します。
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本体工事費以外に、必ず予備費を取ること。予備費の用途は、さまざまです。不具合項目の煮詰めが出来ていて5%、不十分で10%が最低ラインでしょう。不足すると、工事期間中の臨時総会が必要になります。
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一時金はなるべく避けること。今日、多くのマンションで滞納問題があると聞きます。日常の管理費でさえ滞納するのですから、一時金の徴収はさらに困難になります。
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資金不足の場合は、借入が有効です。月額1万円程度の修繕積立金水準なら、50万円/戸程度の借入運用は十分可能です。
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借入先選択肢は、筆者の知る限り、住宅金融公庫と三菱電機クレジットの2つです。その他の金融機関は、保証体制の問題から撤退したか、制度はあっても有名無実(法人化+法人理事の個人保証要求などにより、貸し出し実績なし)です。
次に、長期修繕計画からの留意点を列記します。
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修繕積立金の整合性バランスを取りましょう。バランスの取り方は、今後20〜30年を見通したとき、プラスマイナスしながらも積立金残高がプラス方向に向くようにします。
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借入等で残高がマイナスになるとき、急激な回復策は避けましょう。借入が必要な場合は、通常修繕積立金が低水準であることが多く、借入条件を満たすための値上げが伴ったりします。次また必要なら借りればいいという考えで、徐々に改善させるような方向が望ましいでしょう。
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工事の分散化には注意しましょう。足場を要する工事はまとめるのが鉄則です。建物を分割して施工すると、効率が悪く、施工漏れも出て、結果コストアップになってしまいます。
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極めて大まかですが、大規模修繕工事を12年周期で運用した場合、一度目の大規模修繕工事の2〜2.5倍程度を12年間で積み立てるような目安となるでしょう。専有部給水管がVLPでバルコニーに給湯器があるタイプなら、築20〜25年で専有部の給水・給湯管更新を組み入れる必要がありますので、多めで設定する必要があります。
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工事業者選定
【対象となる工事業者の選択肢】
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総合建設業者:ゼネコン。元施工業者はここに該当します。
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専門工事業者:大手の塗装工事会社、改修工事専門業者などがあります。
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管理会社工事部門:大手を中心に工事部門を持つ管理会社があります。
修繕工事の実績が豊富であること。悪い評判が無いこと。(経営状況、施工品質、アフターサービス等)特定建設業資格を持っていること。などがチェックポイントでしょう。業者の業態にこだわりすぎても良くないと思います。それぞれメリット・デメリットがあります。
資本金の大小は、あまり意味が無いです。有利子負債状況など経営の安定性がチェックポイントです。上場のゼネコン等であれば、株価も参考になります。建設業者は、経営事項審査結果がインターネットで紹介可能です。直近3年程度の決算状況や技術員、建設業資格や工種ごとの施工実績など、知ることが出来ます。
【選定方法】
共通仕様書・数量書による入札方式が一般的です。
見積参加業者数としては、5社前後が一般的と思います。
ヒアリングは、1社1時間程度としても、3社程度まででしょう。
建築の大規模修繕工事は、やるべき工事内容を標準化できる部分が多く、設備工事に比べると見積比較がしやすい工事です。それでも、不具合調査・修繕企画の品質を高めるには、材料メーカーおよび優秀な施工業者の知見が必要だと判断しています。(例:鉄部が亜鉛めっき・活膜状態のOPのケースなど)
設備関係は、不具合調査・修繕企画に優秀な施工業者の知見が必須です。設備の修繕周期が長く(給排水管で20〜30年等)、そのため豊富な施工経験の業者も少なく、業者間のノウハウの格差は建築以上に大きいと思います。
不具合調査・修繕企画を施工業者の関与なくして高品質に実施することは、極めて難しいと思います。施工の段階で補正するには修繕設計変更を伴いますし、完全な中立な状態で高い品質を提供できる担い手は、希少であると思います。
選定に当たっての難しさは、工事の調査企画段階での品質向上に欠かせない知見を提供した工事業者を選定段階でどのように扱うかということにあります。
調査段階から参画した工事業者は、建物の課題・工事内容の詳細への認識において、見積段階から入ってくる業者よりも関わってきた時間の分だけ優れます。そのことをプレゼン等で形として確認し、評価するのが妥当であると考えます。
不具合調査・修繕企画段階で、内訳明細書の作成を中心に、何らかの施工業者の関与が行われているようですが、その存在がオープンにされることは少ないようです。実績が評価されている優秀な施工業者であれば、自社年間工事高の10倍程度の工事計画を提供したこともあると聞いたことがあります。
関与することが必要であれば、その必要性・意義・メリットを公開し、その貢献分をきちんと評価してゆくような業者選定のプロセスづくりが望まれます。
施工業者の評価ポイントについて、下記に列記します。
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建設業資格
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経営状態(売上に対する有利子負債比率、収益状況等)
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施工実績(件数、規模、元請数、下請の場合の元請先)
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予定されている現場代理人
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合理化等の建設的な提案
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担当者の人柄 など
上2つは、書類選考段階でわかりますので、最終的に選ぶつもりがなければ、見積依頼すべきではないと思います。(真剣な見積には、かなりの人件費を必要とします)
見積参加5社前後が一般的としていますが、見積参加社数が増えるほどに、継続的に仕事のある業者や品質にこだわりのある業者は、最初から諦めた見積(ペーパー上で自社の基準単価を入れる等)になりがちです。受注してから何とか採算を合わせることに長けた業者が、ダンピング受注をしがちです。
業者の募集は、マンション内の掲示板等で公募されるケースが多いようです。建築関係の大規模修繕工事であれば、各建設業者の多くが前向きに取り組んでいますので、それなりの応募があると思います。
元施工ゼネコンや管理会社ルートも、継続的な信頼関係にあれば、積極的に 有効活用すべきでしょう。
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広報活動のあり方
【修繕委員会での検討活動】
修繕委員会は、住民参加を呼びかける機能を持ちます。企画段階での広報は、住民ニーズを引き出すためのアンケートなど、呼びかけと結果の報告が中心になるでしょう。工事実施段階になれば、工事ニュース等の形で進捗状況報告を行います。
【理事会での決定事項】
修繕委員会での検討結果を受けて、理事会では総会議案の作りこみを行ってゆきます。この間のプロセスを通常の広報誌等にて公開します。この期間は、理事会についても一般の区分所有者が意見を述べるようにするなどの工夫が必要でしょう。
【総会議決のために】
総会議決要件は、通常の計画修繕レベルなら過半数でよくなったので、委任状を集めれば、議決は得られるでしょう。
総会の場で意見が出ても、議案に反映することが難しいです。従って、大規模修繕工事のような重要案件では、議案説明会などの形で、意見提出の機会を作っておくのが良いと思います。
F
総会議決
【第一段階:工事基本計画と体制の承認】
総会は、第一段階で、工事の実施が必要な背景、工事を計画してゆく過程、想定する工事範囲と資金、修繕委員会など計画運営体制、コンサルタントの起用の有無などを基本合意すべきでしょう。
【第二段階:工事実行計画】
第二段階では、煮詰めた工事の実施計画で議決を取ります。年間予算計画の中に、なるべく組み込む工夫も必要です。総額でのオーバーは、臨時総会を必要としますので、追加工事対応の予備費とその支払方法等についても、整理しておくことが望ましいです。